‡ サファリ ‡

1999.8.28


おかたかより

いよいよ待ちに待ったサファリです。
日本で行った事のある、放し飼いの動物園は
”多摩動物公園のライオン園””群馬サファリパーク”ぐらいでした。
さてさて、本場のサファリはいかに?


  7月18日:アルーシャへ

 6:00起床。今回のメンバーはタンザニア隊員3人と、任国外旅行で来たエチオピア隊員1人の、計4人。
 6:30過ぎ、タクシーでアルーシャ行きのバス乗り場へ。タクシーの運転手は良く隊員の事を知っていた。
 アルーシャ行きのバス
”Fresh ya shamba”ダルエスサラーム〜アルーシャの9時間の旅。シートは今まで乗ったタンザニアの長距離バスの中でピカイチ。乗り心地も良かった。昼食は15分で済ませると言うあわただしさ。こう言う変なところでタンザニアンは時間を節約する。(左の写真は長距離バスのバス・ステーション。)

 サメ、モシに近づくとキリマンジャロが見える。なんだか富士山を思い出す。日頃海に囲まれ、丘ぐらいしかないザンジバルに住んでいる"おかたか"は久しぶりに大きな山を見て感激。(右の写真は車窓から見たキリマンジャロ。)
 17:30、アルーシャに着く。今日はAMホテルに泊まる。なかなかだった。任国外の2人と、サファリに行く4人と、アルーシャの隊員とで中華を食べに行く。なかなか美味しかった。ホテルに戻り少し飲む。明日からのサファリ、楽しみである。

  7月19日:セレンゲティへ

9:00ホテルを出る。"おかたか"達が予約したサファリ会社は”African shoes strings”。アルーシャからンゴロンゴロ国立公園へ行く途中まで、しばらくは舗装道路が続く。運転手のジョセフさんが道中色々と周辺の説明をしてくれた。(左の写真がジョセフさんと、一緒に走ったランド・ローバー。)
 先月知人に頼んで持ってきてもらったデジタルビデオは操作に慣れていないのと、天気があいにくの曇りだった事もあってあまり撮ってない。道は凸凹になり、車の揺れがひどくなる。昼過ぎにンゴロンゴロに着く。広い!感動だ!本当に綺麗なクレーターになっている。

 昼食をとって、再び悪路を延々とセレンゲティ国立公園に向かう。(右の写真はンゴロンゴロと、セレンゲティの境のゲート。)
 途中マサイ族のおっさんが立っていた。
「おいらの写真を撮らないかい?」ジョセフさんが「お金かかるよ。」と教えてくれる。「なんぼじゃ?」そのおっさんは高く吹っ掛けようとしたらしいが、ジョセフさんが普通の値段を教えてくれた。マサイの奴らはもう金の亡者になっていた。一緒に写真を撮っただけで500シル。ラクダも一緒で5000シルを吹っ掛けられたこともあった。セレンゲティに入ってから、ライオン、キリンなどを見た。運良く豹も全身ではなかったものの見ることが出来た。夕方セロネラ・ワイルドライフ・ロッジに着く。豪華なホテルだ。ビールが2000シルと言うのには驚いた。夕食のビュッフェは薄味。ちょっと疲れた。

  7月20日:セレンゲティ散策

 この日は8:00〜12:30。15:30〜17:30の二部構成。午前はキリン、シマウマ、などの定番組みと、豹をまた見れた。
 シマウマに関しては有名な話がある。

 スワヒリ語で”simama(シママ)!”と言うと「止まれ!」を意味する。ある日本人がサファリに出かけ「あっ!シマウマだ!」と叫んだら、タンザニアンの運転手が驚いて急ブレーキをかけた。

と言う話である。しかしこれは昔の話(?)。ジョセフさんはもう何人も日本人を相手にしているのでこんな事ではびくともしない。それどころか「オカノサン、ヒョウ、イタ!」と言うのである。(笑)ところが…。

 車は走っている。みんな外を見て動物を探す。"おかたか":「あれライオンじゃない?」タンザニア隊員A:「あ、本当だ。」3人で:「ジョセフさん、Simama!ジョセフさん:「ハイ。」と、車を止める。エチオピア隊員:「どこに”シマウマ”がいるの?どこどこ?」

 「なるほど!」と思った一場面だった。他にはこれと言って珍しい事もなく、トイレに行きたくなったのでロッジに戻る。午後はカバと、ワニを見に行く。当たり前だが、大きな動きが見れない。埃と振動で思ったより疲れる。後は帰ってきて飯。太りそうだ。

  7月21日:ンゴロンゴロへ

 朝早く起きて、ロッジの敷地内に来る動物を見た。しかし寒い!サファリ中の食べ過ぎで朝食は少なめに押さえた。(写真は”セロネラ・ワイルドライフ・ロッジ”のテラスから。)
 8:00出発。ンゴロンゴロに向かう途中たいして珍しい事もなく、セレンゲティを後にする。ンゴロンゴロに入り、オルドバイ渓谷に行く途中、一年ぶりに車を運転した。少し欲求不満が解消された様だ。
 
オルドバイ渓谷(人類発祥の地として有名。)で昼食。景色は良かったものの嫌なことがあった。エチオピア隊員が土産物屋のおっさんから受け取ったおつり(畳んだ紙幣)の中から剃刀が出てきたのだ。頭に来てつりを渡した奴に文句を言いに行ったが、「Bahati nbaya」と言われて頭が真っ白になり、何も出来なくなった。悔しい。後で他のタンザニア隊員に話をすると。「それ多分、偶然だな。」「なんで?」「奴らがそんな、金にならんことはしないでしょ。」言われてみると、確かに刃は剥き出しではなかったし、奴らシャツのポケットにやたら物を詰め込むのでそうとも考えられる。しかし、お客にそんなお金を渡して、全然悪びれない奴らを見ると、この国が発展するのは本当にPolepoleだなぁと感じた。

注意:海外旅行でのお釣りは広げて必ず確認しましょう。

 "おかたか"はムスッとしていたが、車は何もない平原をただ走り、マサイ村へ行く。確かに昔ながらの”牛糞と泥”のマサイの家で、マサイの衣装を着ているのだが、もう観光客慣れしていて新鮮さがない。英語も話すしな。ちょっとがっかり。
 ンゴロンゴロ・ワイルド・ライフ・ロッジに着いてくつろぐ。ここのバーからの眺めは最高だ。夕食はここでもビュッフェ。トムソンガゼルのムシカキ(バーベキュー)が美味しかった。後はタンザニア人のアクロバットショー。いよいよ明日でサファリが終わる。

  7月22日:ンゴロンゴロへ

 サファリ最後の日。朝はとても寒かった。みんなより少し早めに出て周辺のビデオを撮る。ここの朝食もビュッフェ。8:00、ンゴロンゴロの中へ出発。クレーターの中に下りるとしばらくしてヌーの群れに会う。たくさんいた。そしてクロサイを探しにあっちこっち走りまわる。午前だけの許可証らしく、時間はあまりない。11:00頃諦めムードでいたら、最後の最後でクロサイ発見。かなり近くにいた。これで動物はパーフェクトだろう。狩の様子が見れなかったのが残念だが、楽しかった。結構疲れもした。帰りは土産物屋に寄ったりしたが、ほとんど寝ていた。ホテルに着いて、カレーの夕食。もう疲れたので寝る。写真はアルーシャへ帰る途中の道で、シマウマの捕獲に挑戦する"おかたか"(笑)。

  7月23日:ダルエスサラームへ

 朝一番のバスでダルエスサラームに帰る。昨晩泊まったホテルのシャワーはお湯が出なくて、埃まみれの"おかたか"達は閉口した。
 バス停では相変わらず物売りが集まってくる。写真はなんだか分からん身分証明を見せながら募金を募っている子供達。写真を撮るときに一応「撮ってもいいか?」と聞く。大人の中には撮影を拒む人もいるし、ちゃっかりした奴は金を取る。

 


おかたかより

悪路での車の振動、埃で結構疲れましたが、楽しい1週間でした。
セレンゲティで見た地平線が、東京育ちの僕にとってはすばらしいものでした。
枯れた草原にぽつぽつと生えるアカシヤの木や、バオバブの木が印象的でした。
運が悪いと見る事が出来ない豹やクロサイを見れて本当に良かったです。
チャンスとお金が有ったら、帰国前にまた行きたいと思っています。


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